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和書・マンガの評価と感想の記録。

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[本の感想] 文学入門



私たちの文化生活のなかで最も重要な地位を占めている文学、これを狭い文壇意識から解放して、正しく社会に結びつけることほど大切な問題はないであろう。なぜ文学は人生に必要か。すぐれた文学とはどういうものか。何をどう読めばいいか。清新な文学理論と鋭い社会的洞察力をもって、文学のあるべき姿と味わい方を平明に説く。(Amazon)

本の読み方が千差万別だが,
他人の本の読み方というのを知るのを
差異を見つけるのも楽しいし,
自分と同じところを見つけるのももちろん楽しい。
本書『文学入門』は,その大切さを再確認できる
良質な読書指南書だった。
各章の後には要約も載っていると親切設計。
最後には世界近代小説50選付録も。

1章目の「なぜ文学が人生に必要か」という直球の問いに対して,
面白いからという答えを忌憚なく返していくことからも
本書への期待が否応なく高まっていく。
そう,読書をする理由は面白い,
そこから始まるのには反論の予知がないだろう。

岩波新書の青色には名著が多いというが,
この本も良作といっていい出来。
(ちなみに岩波新書の青は戦後から出されたものの区分で,
1000点の本が出ているそうな。)

驚いたのは,というより関心してしまったのは,
大衆文学に関する考察がきちんとされている所。
文学入門と言われるものの中には,
純文学オンリーと言い切るものもあって,
大衆文学を一笑のうちに片付けるもののあるが,
この本はそんなことがない。
きちんと大衆文学重要性にページを割いており好印象。
大衆文学をその当時思想を知る重要な書物という視点なんかは,
私には全く持ち得なかった視点だ。
また,大衆文学をハイキング・純文学を初登頂に例えるといところに,
作者のユーモアさを感じ取ることができる。

ちなみに私の最高の大衆文学小説は,「モンテ・クリスト伯」。
これは譲れない。

最も興味を惹かれたのは,4章の「読書の基準化の必要」。
日本における文学,特に近代文学などはその数も多く,
必読書というものが定められていない。
これは,ある意味で日本ならでは読書事情の独自性をだしているという
ところもあるのだが,如何せんどれを読んでいいのか分からないくらい
多くの本が昨今でも出版されている。
聞く所によると,出版される本の数などは他の国とは
類も見ないほど多いという。
イギリス文学ならシェークスピアとか,
ロシア文学ならドストエフスキーのようなものが
日本にもあってもいいんじゃないかと思う。
う~ん,日本で言うなら芥川龍之介なんかになるのかな,
それよりも夏目漱石か,古めだが森鴎外なんかも。
いやいや川端康成,太宰治,宮沢賢治なんかもとどんどん無限に広がっていくw。
それだけ良質な作家が多いんだと,ポジティブに考えてもいいんだけど。
まぁ国民の文化的教養の基盤という意味を重視するなら
必読書あってもいいと思うんだけどね。

あとメモとして,
最後の5章目の『アンナ・カレーニナ』読書会は,
その本を読んでから読むことするとここに記録。

☆☆☆☆

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関連記事

  1. 2013/03/22(金) 20:28:01|
  2. 本 ☆☆☆☆
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

モンテ・クリスト伯

昔は趣味は読書と恥ずかしげもなく書いていたのに、最近は2週に1冊の小説と実用本だけです。我が家は小さいので、2週ごとに図書館通いです。それも、なかなか活字がすっと頭に入ってきません。

それで、読んだようにさせてくれる「NHKテレビの100分de名著」が大のお気に入りとなりました。
2回目の特集が「モンテ・クリスト伯」で面白かったです。
本でも、映画でも、学問でも面白くなくちゃです。

「モンテ・クリスト伯」を最高の大衆文学小説としたヒメキリンさんは”さすが”だなと思いましたよ!
  1. 2013/03/22(金) 23:28:26 |
  2. URL |
  3. 茶坊たがわ #-
  4. [ 編集 ]

う~ん…
どうやったらこんな「読ませる」文章が書けるのでしょう?

足跡からフラッと立ち寄るといつの間にやらガンガン記事が頭に入ってきます

最初から最後までスラッと読めてしまう…

本当にいつも楽しませていただいております
  1. 2013/03/23(土) 17:05:20 |
  2. URL |
  3. レモングラス #VFkxEMUo
  4. [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2013/03/23(土) 19:47:00 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

こんにちは

この本は面白そうですね。
とても興味があります。
最近はエッセイやらドキュメンタリーばかりになりました。

昔の名作は今でも読み返してみたいと思いますが
最近の本は読む根気がなくて。

1週間前に三浦しおんさんと角田光代さんの本をつい買ってしまいましたが
三浦さんを途中で放棄。
角田さんは未だに手つかず。

最近の作家の本はほとんど読んだことがなかったので
やはりだめだったかと、反省中です。

日本の出版本が多いのは出版界の様相を見ればわかりますが、
とても残念な傾向だと思います。

読む側の矜持も問われているような気がしています


  1. 2013/03/24(日) 14:55:13 |
  2. URL |
  3. えっせいよ #MkgAoDiE
  4. [ 編集 ]

Re: こんばんは!

アキさん コメありがとうございます

ブログ残念です。

これからもブログは気軽にコメントしてください。
よろしくお願いします。
  1. 2013/04/02(火) 02:16:20 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

Re: モンテ・クリスト伯

> 昔は趣味は読書と恥ずかしげもなく書いていたのに、最近は2週に1冊の小説と実用本だけです。我が家は小さいので、2週ごとに図書館通いです。それも、なかなか活字がすっと頭に入ってきません。
>
> それで、読んだようにさせてくれる「NHKテレビの100分de名著」が大のお気に入りとなりました。
> 2回目の特集が「モンテ・クリスト伯」で面白かったです。
> 本でも、映画でも、学問でも面白くなくちゃです。

茶坊たがわさん コメありがとうございます

復讐譚が個人的に好きなんですよね。
あれを児童文学にしておくなんてもったいないと思ってます。
>
> 「モンテ・クリスト伯」を最高の大衆文学小説としたヒメキリンさんは”さすが”だなと思いましたよ!
  1. 2013/04/02(火) 02:26:09 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> う~ん…
> どうやったらこんな「読ませる」文章が書けるのでしょう?
>
> 足跡からフラッと立ち寄るといつの間にやらガンガン記事が頭に入ってきます
>
> 最初から最後までスラッと読めてしまう…
>
> 本当にいつも楽しませていただいております

レモングラスさん コメありがとうございます

これから頑張りますのでよろしくお願いします!
  1. 2013/04/02(火) 02:26:44 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> こんにちは
>
> この本は面白そうですね。
> とても興味があります。
> 最近はエッセイやらドキュメンタリーばかりになりました。
>
> 昔の名作は今でも読み返してみたいと思いますが
> 最近の本は読む根気がなくて。
>
> 1週間前に三浦しおんさんと角田光代さんの本をつい買ってしまいましたが
> 三浦さんを途中で放棄。
> 角田さんは未だに手つかず。
>
> 最近の作家の本はほとんど読んだことがなかったので
> やはりだめだったかと、反省中です。
>
> 日本の出版本が多いのは出版界の様相を見ればわかりますが、
> とても残念な傾向だと思います。
>
> 読む側の矜持も問われているような気がしています

えっせいよさん コメありがとうございます

読みたくなった時に私は読むようにしてます。
あんまり義務的に読むと苦痛になったりするんで。

読める時には読んで,読めないとは読まなくていいのスタンスでいってます。
  1. 2013/04/02(火) 02:31:21 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

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