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和書・マンガの評価と感想の記録。

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[本の感想] 雪沼とその周辺



小さなレコード店や製函工場で、時代の波に取り残されてなお、使い慣れた旧式の道具たちと血を通わすようにして生きる雪沼の人々。廃業の日、無人のボウリング場にひょっこり現れたカップルに、最後のゲームをプレゼントしようと思い立つ店主を描く佳品「スタンス・ドット」をはじめ、山あいの寂びた町の日々の移ろいのなかに、それぞれの人生の甘苦を映しだす川端賞・谷崎賞受賞の傑作連作小説。(Amazon)

そう言えば,純文学の作品の感想を書いてなかったと思う。
苦手というのもあるんだけど,食わず嫌いは良くない
というわけで本書を選択。
純文学の感想って難しいんだよね,基本感想を書くときって比較と分析がメインになるけど,
純文学を比較で書こうとすると知ってる人しか読めないような感想になる。
それは個人的に好きじゃない。
比較メインだと一部の人しか伝わらないし,それ専門の評論家の方が圧倒的にうまくなるし太刀打ち出来ない。
この本は,いくつかの短編で構成されてるんだけど
今回はその中の一つ「スタンス・ドット」の感想を書きたいと思う。

年をとらなくても,生きていればあの時ああしておけば良かったということはよくある。
特に人生の変わり目なら,尚更だろう。
悔いのない人生を歩めと人は言うが,なかなかままならないのが人生だろう。
未来・現在・過去の中で,過去は運命の介在できないものなのに。

冬というのは,終わりや死を予感させる。
それは,春夏秋冬と四季の最後にきているからなのかもしれないし,
寒さが生命の温かみを奪うような気にさせるからなのかもしれない。

年齢的にも,そろそろ仕事もしんどくなって年老いた主人公。
今日見せを閉める日の営業時間が終わろうとする中,
一組のカップルがトイレを借りに主人公の経営する,彼と同じく古くなったボーリングに訪れる。
主人公は,今日閉店することを知人に誰一人知らせなかったが,
そのカップルに運命めいたものを感じたのか,彼らが最後の客であることと,記念にボーリングを勧める。

●ただ一人
ボーリング場は彼とともにあった,彼の妻とともにあった。
しかし,妻はもうすでに逝去しており,彼だけが残った。
そして,彼より先にこのボーリング場も終わろうとしている。
みんな彼より先に逝ってしまう。そこに一抹の寂しさがある。
人間最後に死ぬ時は1人だろうが,看取ってくれる人くらいは欲しい。

自分の人生はどうだったのだろうか。
彼は過去を振り返る,そこをふと遮りカップルの男性が最後の一投を勧めてくる。
主人公こそ,このボーリング場で最後の1投をふるにふさわしいと,
彼はその勧めを有りがたく受け,これまで通りの投げ方で1投をふる。
これまでと変わらない投げ方で,ボールはピンへと進み物語は終わりを迎える。

冬は終わりの季節ではあるが,その先には春がある。
生きている限り,未来はあり続ける。

今のところは,こんな感じだろうか。
これから数多く書いていけば,少しはなにかつかめるつもりでやっていくとしよう。

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☆☆☆☆
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  1. 2012/11/08(木) 22:53:46|
  2. 本 ☆☆☆☆
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

面白そうですね。読んでみようと思います。
  1. 2012/11/08(木) 23:59:36 |
  2. URL |
  3. 涼虫(すずむし) #-
  4. [ 編集 ]

ww

きれいだなぁ(゜ω゜)
  1. 2012/11/09(金) 05:26:56 |
  2. URL |
  3. 丹狐 #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> 面白そうですね。読んでみようと思います。

涼虫さん コメありがとうございます

短編集なんで,読みやすくおすすめです。
ぜひ読んでみてください。
  1. 2012/11/12(月) 11:05:10 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

Re: ww

> きれいだなぁ(゜ω゜)

丹狐さん コメありがとうございます

こういうのあまり書き慣れてないんで,
これから頑張ってたくさん書いていこうと思います。
  1. 2012/11/12(月) 11:05:57 |
  2. URL |
  3. ヒメキリン #-
  4. [ 編集 ]

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