FC2ブログ

One to Go

和書・マンガの評価と感想の記録。

[映画の感想] ホビット 思いがけない冒険



「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソン監督が、J・R・R・トールキン原作の「ホビットの冒険」を映画化した3部作の第1部。ホビット族のビルボと仲間たちが、ドワーフ王国を取り戻そうと繰り広げる冒険を描く。(Amazon)

かつて映画「ロード・オブ・ザ・リング」は素晴らしい出来だったので,
今回はその「ロード・オブ・ザ・リング」の前日譚となる
映画「ホビット 思いがけない冒険」を心待ちにしていた。

「ロード・オブ・ザ・リング」の原作となる指輪物語に出会ったのは,
あれは私が中学生の頃だった。
漫画家の石塚祐子が自らの漫画「犬マユゲでいこう」で
絶賛をしていたのが頭に残っていたこともあり,
当時中学校の図書室に指輪物語が全巻新刊で入ったという出会いがある。
当時「ハリーポッターと賢者の石」が話題となり,
そのおかげで児童文学のファンタジー系が多く出版されたというのも
もしかするとあるのかもしれない。
と言っても当時読んでみたんだが,その本は1000p近くあり
中学生の私の忍耐力では一冊読むのが精一杯だった。
ハリーポッターのハードカバーのような厚さあって,
それでいて文字の大きさは大人向けのそれだったし。
あれを読んだ学生は果たしてウチの中学校にいたんだろうか・・・。

かくしてかくして
視聴後・・・まぁ「ロード・オブ・ザ・リング」を期待してると落胆するだろうな。

肝心の「ホビット 思いがけない冒険」だが,
どうもストーリーがさえない。
物語が単調でいて約3時間という長さが災いしてるのもあるだと思う。
(これが原作の量からも3時間でにまとめているのが奇跡なのだが。)
確かにホビットやドワーフ,エルフなんかがいて
その種族間のわだかまりなんかはあるんだけど,
「ロード・オブ・ザ・リング」と比べるとどうしても単調に思えてくる。
「ロード・オブ・ザ・リング」は指輪を巡り,
旅の仲間同士でも疑心暗鬼になったり複雑で
シリアスなストーリーが展開された。
第一部「旅の仲間」でボロミアが指輪の魅力に囚われて裏切り,
そして今際の際の慟哭などファンはたまらなかっただろう。
あのシリアスなファンタジーの感がこのホビットの冒険には足りない。
今回はメンバーがほぼドワーフで性格もなんというか短絡的で熱血バカすぎてなんとも。
もともとこちらのホビットの冒険は,児童文学用に書かれたらしいので
控え目な(子供向け?)展開というのもあるんだろうな。

しかしファンタジー世界感を出すSFグラフィックは,
もうさすがハリウッドと言わざるをえない出来だ。
「ロード・オブ・ザ・リング」のテーマパークを作られるというウワサを聞いたことあるが,
これらの映画をもとにするなら申し分ない世界観を見ることが出来るだろう。
それは「ロード・オブ・ザ・リング」を較べても遜色はない。
あのホビットのバギンス住処なんか再現したらたまらないものがあるんだろう。

また「ロード・オブ・ザ・リング」の主人公のフロドが空中を投げ出されて
指輪が指にスポリとハマるあの有名なシーンなんかは,
「ロード・オブ・ザ・リング」の「ホビットの冒険」からの
オマージュにニヤニヤできたりするだろう。(原作的には逆だけど。)
しかも今回の相手は兄弟なドラゴンという,
指輪の力が最大限に発揮されそうな展開は以降も期待してもいいのではないか。
そんなワケで「ロード・オブ・ザ・リング」を見た人ならまぁまぁ楽しめるでは無いだろうか。
「ロード・オブ・ザ・リング」と「ホビットの冒険」どちらかをオススメするとなると
断然「ロード・オブ・ザ・リング」だが。

最後に一言,もうガンダルフだけでいいんじゃね。

☆☆☆

a0960_003992small.jpg

スポンサーサイト




  1. 2013/04/16(火) 21:38:03|
  2. DVD・TV・映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10

[本の感想] 名探偵に薔薇を



怪文書『メルヘン小人地獄』がマスコミ各社に届いた。その創作童話ではハンナ、ニコラス、フローラが順々に殺される。やがて、メルヘンをなぞったように血祭りにあげられた死体が発見され、現場には「ハンナはつるそう」の文字が……。不敵な犯人に立ち向かう、名探偵の推理は如何に? 第八回鮎川哲也賞最終候補作、文庫オリジナル刊行。(Amazon)

城平京の「虚構推理 鋼人七瀬」が個人的にすごく面白かったので,
もう一つのミステリ「名探偵に薔薇を」を読んだ。
でも「虚構推理」のような感慨はなかったなぁ。

城平京の最近のミステリ「虚構推理」や漫画「絶園のテンペスト」なんかと比べると
10年以上前の作品なのでやっぱりキャラづけなんかがまだ弱いなぁと思う。
名探偵が登場するミステリってのは,
名探偵という記号を際立たせるキャラクターが
重要になるのは言うまでもないがそこら辺がまだまだという感じだ。

本書は,「第1部 メルヘン小人地獄」と「第2部 毒杯パズル」の
2部で構成されている,もともと第2部の毒杯パズルがメインらしいが
個人的には1部の方が断然面白いと思った。
読ませるといったほうがいいのか,
事件を彩るお伽話・メルヘン小人地獄なんかの設定も
古典ミステリのグロテスクな様相を思わせ,
謎を華麗に解く名探偵の存在といい,
いい意味で物語に惹き込まれていく感じだ。

それと対比するカタチで2部は名探偵の苦悩が描かれていくことになる。
1部では探偵役である瀬川みゆきは間違いなく名探偵であると言える,
しかし2部では二転三転する推理で真実に到達できず,
結局のところ名探偵の敗北で物語を閉じることになる。
これは1部と2部との対比を強調してると思われるが,
名探偵としての苦悩を描くのなら,
最後の真実には自らの意思で到達するべきではないだろうか。
名探偵・瀬川みゆきが名探偵で在り続ける理由,
それがあるからこそ運命を乗り越える意思を持ってこそ
この物語がより悲劇になるのではないかと思う。
容疑者でありなじみの三橋荘一郎に事件の真実を問うなど
名探偵の矜持があるのならしてはならないだろう。
さらに最後の救いを求める心中の告白は,もはやそこに名探偵が存在しない。
不在の中ただ薔薇だけがより虚しさを強調する。

☆☆☆

a0960_004271small.jpg


  1. 2013/04/16(火) 05:18:16|
  2. 本 ☆☆☆
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

ブログはコチラ(現在休止中)で。

ヒメキリン

Author:ヒメキリン
高知在住・読書している20代。
本は図書館で借りるのが多いです。

検索フォーム

最新記事

カテゴリ

読んだ本・マンガは,下記の「~のリスト」にリンク貼っています。参考にしてください。

評価について (2)
読んだ本のリスト (1)
読書メモ (18)
本 ☆☆☆☆☆ (12)
本 ☆☆☆☆ (100)
本 ☆☆☆ (83)
本 ☆☆ (8)
本 ☆ (0)
読んだマンガのリスト (1)
漫画 ☆☆☆☆☆ (8)
漫画 ☆☆☆☆ (36)
漫画 ☆☆☆ (14)
漫画 ☆☆ (3)
漫画 ☆ (0)
酒の評価について (1)
酒のリスト (1)
酒 ◎ (8)
酒 ◯ (12)
酒 △ (2)
PC・ガジェット (10)
メモ・日記 (311)
DVD・TV・映画 (70)
ゲーム (7)
未分類 (0)

カレンダー

03 | 2013/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

月別アーカイブ

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

RSSリンクの表示

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログランキング

よければクリックしてください。


高知県 ブログランキングへ

運営の方からポイントを振り分けて欲しいとの 連絡があったので,本のカテゴリにも登録しました。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村
にほんブログ村 地域生活(街) 四国ブログ 高知県情報へ
にほんブログ村

アクセスランク

相互リンクとブロともに関して

3ヶ月以上更新がないブログは,相互リンク・ブロともともに一度解除させてもらう場合があります。ご了承ください。再開した時は,もう一度申請してくれれば受け付けます。

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

◯◯◯

バイトサイト

スポンサードリンク